
今回のタイトルはチョット衝撃的やったかもしれませんけど…でも、これはホンマの話です。
これは整体業界に限らず専門の医療機関などでも、キッチリとした対処の方法を伝えられていない事に問題があると感じています。
※その理由については、後でお話するとして…
多くの人に共通する事なんですけど…膝の痛みって一度治まっても、また何かの拍子に出てきますよね?
要するに、誤解した対処の方法では結局『膝の痛み』を繰り返す事が多くなるって事です。
『じゃあヒザが痛い時って、何したらエエの~?』
…そうですよね。それが一番気になりますもんね☆
ってことで今回は、膝痛の改善法で誤解している部分と、正しい対処をお話していこうと思います。
これを知って始めてみたら、あなたも友人・知人に”痛みのないヒザ”を自慢したくなるかもしれませんよ!楽しみですよね☆
ひざっ、いや…いざ、膝の裏話の始まり始まり~!
目次
1.ほとんどの人が誤解している『ひざの痛み』の改善法とは?
衝撃的なタイトルで始まった今回のお話ですが…残念ながら、ホントの話なんです。
『いやいや、自分は大丈夫だから』って、思っている方が多いかもしれませんね?
では、そんな方に今から凄く大切な質問を一つだけしますので、チョットだけ考えてみてください。
『辛かった膝の痛み、自分の力で治しましたか?』
ご自身のカラダを、膝を良くしていこうと考えた時、実はここが一番大切なポイントになります。
ヒザの痛みを治したいと考えた時、多くの人は”シップ(湿布)”を貼ったり、マッサージを行うなどの”対処療法”を改善法と考えがちですが...
残念ながら、こういった対処的な方法は根本的な改善法※にはなっていません。
※根本的改善とは…痛みを出す”おおもと”である原因を改善すること。それにより、再発を防ぐ事を目指す。
膝に痛みが出るという事は、『痛みを出させる原因』が必ず存在します。そこを見つけて、対策を立てる事が本当の意味での改善法です。
2.本気でヒザの痛みを考えるなら”湿布やマッサージ”に頼らない

前の項目では、『湿布やマッサージは対処的な方法なので改善にはならない…』といったお話をしましたが...
湿布やマッサージをする事が間違っているわけではありません。(確かに、それで痛みも少しづつ楽になる事だってあります)
あくまでも、根本的に改善するためには湿布やマッサージだけでは意味がないという事です。
確かに、痛みが気になって”今、何とかしたい!”という時は、湿布やマッサージなどで緊急対応する事もあるかと思います。
ケガをした時(急性期)の場合の初期の処置で”RICE処置”というモノがあり、これは応急処置の基本となる知識です。
- R…Rest(安静)
- I…Ice(アイシング・冷却)
- C…Compression(圧迫)
- E…Elevation(挙上)
痛みがある箇所を冷却・鎮静するために、湿布などを使いたくなる事自体は間違いではありません。(ホントは氷などで冷やす方がいいのですが…)
しかし、この方法は痛みが出だした初期の頃に行う処置です。根本的な改善、つまりは”繰り返さない”ためのものとは意味が違ってきます。
3.ヒザの痛みの根本原因は”ヒザ以外”にある
よく、ヒザの痛みが気になる方にお話を聞くと…
『ヒザの軟骨が擦り減ってきてるんやろなぁ~』
『もう、歳やからしょうがないわぁ~』
という言葉が返ってくることがあります。(というより、ほとんどの方がそう返答されます。)
ですが、ホンマにそうなんでしょうか?歳やからといって、これからずっと良くならないままなんでしょうか?
『いえいえ。まだまだ方法はありますから!』
最初の方で『ヒザの痛み、自分で治しましたか?』※という質問をしましたが、覚えてらっしゃいますか?
※自分で湿布を貼ったとか、自分で医療機関に行ったとか、そういった事は含みませんよ!
実は、膝の痛みの原因というのは”ヒザ以外”のところに問題がある事が多いんですよ。

『ヒザの骨が擦り減って、痛みが出てるんじゃないの?』
と、思われるかもしれませんが…大切なのは『ヒザの骨が擦り減る原因』を見つける事・解決する事が本当の意味での”改善”なんです。
湿布やマッサージも痛みを抑えるためには、確かに楽になる事もあります。
ですが、それでは根本的な原因が解決されていないので、また暫くすると痛みが繰り返す事になります。
結局、そういった理由で湿布やクスリが手放せなかったり、マッサージ通いに陥る事になるんです。
『じゃあ、結局は何が原因なの…?』
ずばり言うと、足の使い方(歩き方も含む)です。
足の使い方が間違っていると、老若男女誰でも膝を痛める可能性がグングン高くなります。
実際に、私の院にヒザ痛で来院される患者様も、ほぼすべての方が”足の使い方”に気付いていらっしゃらないのが事実としてあります。
そういった”足の使い方”を意識できていないと、膝の痛み以外に他の症状なども併発している事が多くあります。
そういったヒザ以外の特徴的な症状も”正しい足の使い方”を見抜くうえで重要な指標となっています。
それを下記の項目で説明していきます。
4.ヒザの痛みを繰り返す”足”の特徴
ヒザの痛みを繰り返す方に多いのが”足の使い方”を間違えているという事実です。
足の使い方を間違えたまま、何年も生活していると足自体にも特徴的な変化がみられるようになります。
この特徴的な変化は、ヒザの痛みを繰り返す人に多く見られるので、ご自分の足と照らし合わせて確認してみてみましょう。
その代表的なものが下記の3つです。
4-1.足裏にタコ(胼胝)がある人は”ヒザ痛予備軍”です

足裏のタコ。気になっている人は多いんじゃないですか?
特に足裏の指付け根周辺が分厚くなっている人や、カカトの皮膚が異常に硬く分厚くなっている人です。
足裏にタコが出来る原因は、本来その部分にかかる事のない”異常な摩擦力”が発生するためで、正常な足ならタコが生じる事はありません。
なぜ足裏に”異常な摩擦力”がかかるのかというと、それは靴の中で足が滑っているのが理由の一つです。
普段はあまり意識する事のない部分ですが、歩く毎に靴の中で足裏が滑ってしまい、その部分に異常な摩擦力が発生しているのです。
普段から『脱ぎ履きしやすいから…』といって、大きめの靴を緩めた状態で履いている人に特に多いのが特徴です。
緩めの靴は脱ぎ履きしやすい”楽チンさ”が利点ですが、同時に”脱げやすい”といった負の側面も持ち合わせています。
そういった脱げやすそうな履物で歩くと、靴の中である問題が発生しています。
それが、『浮指(うきゆび)』です。足の指が地面に着かずに、少し浮いた状態になっている事です。
歩行の際、地面を蹴る瞬間に絶対必要になるのが『足の指の力』です。足指で地面に力を伝える事が出来るから、正常に歩けているのです。
地面を蹴る時の『足趾の使い方』に関するコチラの記事も参考にしてください
しかし、指が浮いた状態になると歩く力を地面に伝える事が出来ません。
その際、地面に力を伝えようとするのが”足指の付け根”タコがよく出来る部分です。
こういった理由あるので、大きめ・緩めの靴を履き続けると足裏にタコが出来やすくなるのです。
靴を履くときは、靴本来のホールド性を失わないように気を付けて履くようにすると、足の使い方も上手になるでしょう。
4-2.巻き爪になっている人は”ヒザ痛予備軍”です

本来、爪はペタっとした平たい形をしていますが、巻き爪の場合は爪の両端が内側へとどんどん巻き込むように変形した状態を言います。
元は皆、同じようにペタっとした形の爪ですが、ある理由で爪というものはどんどんと巻き込むように変形を始めてしまします。
それが、『浮指(うきゆび)』です。
また浮指か!?と思われるかもしれませんが、指が浮いてしまうと巻き爪になってしまう可能性が高くなります。
正常な足の爪がペタっと平たい形を保てているのは、地面に対して足指が圧力(力)を加えているからです。
あまり知られていませんが、指先の先端部分には骨がありません。正確に言うと、爪の中央付近までしか骨が無いので、先端部分は”爪”が骨の代わりとなり力を支えています。
爪は、元から内側へ向けて少し湾曲するような形(かまぼこ型)になっていますね?
それが、浮指状態になると今まで指と爪にかかっていた圧力(力)が抜けてしまい、湾曲がドンドン強くなってしまいます。
爪にかかる圧力(力)が抜けてしまうと、自然と筒状に変形していく性質があり、これが巻き爪になってしまう大きな理由です。
巻き爪を防止するには、普段から足の指が地面に着いているかを常日頃から気にしておくとよいでしょう。
4-3.O脚になっている人は”ヒザ痛予備軍”です

O脚などの体形も、膝の痛みが出やすい人の多くに共通した症状です。
特に、日本人に多いと言われているのがO脚ですが、体形を見ると脚が変形したように見えますが、実は脚が変形しているわけではありません。
脚の筋肉のバランスが悪くなり、姿勢が悪くなったために脚が変形して見えているだけだったりします。※
※先天的な問題や、事故・ケガなどで骨や関節に影響がある場合は別です。
ですが、このO脚などの体形も、放っておくと膝に負担が掛かってしまい”ヒザの痛み”や”ヒザの変形”などにも発展する可能性もあります。
それには、O脚になってしまう原因が関係しています。
その原因とは…足の使い方です。
O脚の原因は、体重が足の外側にばかり乗せる歩き方や、若い女性に多い極端な内股姿勢などが関係していると言われています。
そして、そういった方の多くに共通しているのが、足の指が浮いた”浮指”や内転筋(太もも内側の筋肉)の弱りです。
O脚に悩まれている方や、O脚になりたくない方は、普段から足の使い方にも気を付けると良いかもしれませんね!
5.ヒザの痛みを良くしたいなら”足の使い方”を見直すべし

先ほどから、説明していた”脚の使い方”ですが、普段から意識できていますか?(何度も口うるさいと思われたらゴメンナサイ!)
もうホントに、これ(脚の使い方)が間違っていると、全身が悪くなってしまうと言っても過言じゃないんです。
足(脚)は、カラダの土台となる大切な部分です。でも、その土台部分である”足”がバランスを崩しているとなると…どうでしょうか?
建物だったら、土台のバランスが悪かったら”崩れて”しまいますし、実際に僕たちの足や体にも変化が出てしまいます。
それが、膝の痛みであったり、先ほど説明させていただいた症状です。それ以外にも、猫背などの姿勢の悪化なんかも目立つようになるかもしれません。
そんな状態にならないためには、脚の使い方を上手になるのが一番の予防策です。それを下記の項目で説明しています。
5-1.足の指を使えるように見直すべし
普段の生活では『足の指』の事は意識する事はありませんが、足の指が使い辛くなると、地面を踏ん張る力が弱くなり身体を支える事が難しくなります。
また、浮指の状態になると足裏の接地面積(地面に触れている面積)が減少してしまうので、バランスも不安定になってしまうという側面も…。
バランスが不安定になると、体は全身に”無駄な力”を入れて補正しようとします。これが、膝の痛みや腰痛などの原因の一つです。
こういった理由から、普段の生活から『足の指』を使わないという事は、非常に損をしている事になります。
ですので、いくつか『足の指』を鍛えるためのトレーニングをご紹介しておきます。是非、ご自宅でも実践してみてください。
5-1-1.タオルギャザー
【準備する物】
- 椅子(座った時に床に足裏がつく高さの物)
- タオル
【手順】
- 床に足裏が着くくらいの高さの椅子に腰かける。
- 床にタオルを敷く
- 床に敷いたタオルに片足を乗せる
- 足の指の力のみで手前に手繰り寄せる
- これを両足交互に行う
【写真で説明】

①椅子に腰かけます。

②床にタオルを敷く。

③床に置いたタオルに足を乗せて手繰り寄せる

④もっともっと手繰り寄せる!
【動画で説明】
5-1-2.カーフレイズ
【準備する物】
- 特になし!
【手順】
- 壁に向いて立つ(不安な方は、壁に両手を着いても構いません)
- ゆっくりとつま先立ちになるように、踵を上げていく(2~3秒程度かけて上げる)
- 一度、静止して足指全体に力が入っているか確認する事(2~3秒程度そのままで)
- ゆっくりと踵を下す(2~3秒程度かけて下げる)
- この一連の流れを10回~15回程度続けられるようにチャレンジしてみましょう!
【動画で説明】
5-1-3.トゥリフト
【準備する物】
- 特になし!
【手順】
- 壁に向かって立つ(バランスに不安のある方は、壁に手を着いても構いません)
- 両足の親指だけを反らせる(難しいと感じる方は、片足づつでも構いません)
- 反らしていた親指を下す。
- 両足の親指以外の4本指を反らせる(難しいと感じる方は、片足づつでも構いません)
- 親指・4本指ともに10回~15回程度を目安に運動してみましょう!
動画で説明していますので、参考にして下さい。↓
5-2.歩き方を見直すべし
歩き方を間違えたまま生活していると、ヒザの痛みに留まらず、姿勢の悪化や腰痛、外反母趾など、多くの問題の元凶となります。
特に、外反母趾などは歩き方や足指の使い方が原因で発生する事が多く、変形が進むにつれ歩き方もドンドン悪くなってしまいます。
そうなってくると、膝にかかる負担もドンドン進行してしまうので、ヒザの痛みも比例して増幅する事になります。
外反母趾によるヒザの痛みは”ヒザ”が原因ではなく、他の部分が悪くなることで間接的にヒザの負担が増える好例かもしれません。
でも、歩き方って言っても、何処が間違っているのか分からなし、何から始めればいいのかもわかりませんよね?
そんな方は、まずは歩いている時に『足指』が地面に着いているかを確認してみてください。もし、地面から浮いていると間違った歩き方になっている可能性が高いです。
足指が浮いた状態では正しく地面を蹴る事が出来ず、歩幅の狭いペンギンのような”ペタペタ歩き”になってしまいます。
こういった歩き方を続けていると、足指の筋肉を使わなくなるために外反母趾の原因となってしまいます。
【よくない歩き方はこちら↓】※動画00:18の部分に注目。右足の指が滑っているのが確認できます。
足の指が使えておらず、地面を蹴る時に足が滑ってしまっています。(地面をグリップしていない)
前の項目でも説明したように、外反母趾になるとヒザの痛みを誘発する可能性がかなり高くなります。
ヒザの痛みだけでなく、足やカラダ全体の事を気遣うなら、”歩き方”にも注目してください。
【キレイな歩き方の動画はこちら↓】※足指が滑らず地面をグリップ出来ているのが確認できます。
足の指をシッカリと使えているので、地面を蹴る時に足が滑っていません。(地面をしっかりとグリップしています)
6.まとめ
今までヒザの痛みに対して施してきた、シップやマッサージでのケアはあくまでも”対処的”なアプローチでした。
痛みが出るという事は、『痛みが出る原因』が必ず存在します。その原因を解決しなければ、結局痛みは繰り返す事になります。
その原因とは、特別に変ったものではなく普段から何気なく使っている『足の使い方』が大きく関係していました。
特に、こんな症状がみられる方は要注意でしたね。
- 外反母趾をお持ちの方
- 足裏のタコ(胼胝)をお持ちの方
- O脚などの下半身トラブルをお持ちの方
でした。
しつこいようですが、ヒザの痛みは『歩き方』や『足の使い方』による原因が多数を占めます。原因にアプローチする事が本当の意味でのヒザ治療だと、僕は考えています。
長い記事になりましたが、最後までお付き合いいただき有難うございます。
【この記事を書いた人】
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